●高カロリー・高タンパク質食

消化管に炎症のある時は、微熱、腹痛、下痢などが起こり、身体の代謝が亢進するために、高カロリーが必要となります。しかし、食事が満足に取れない状態ですので、全身が消耗し低栄養の状態になりがちです。低栄養の状態が続くと病態の改善も図れないので高カロリー・高タンパク食が必要になります。

●低脂肪食

脂肪は小腸で消化・吸収されますが、その部位に炎症がありますと吸収する面積が少なく、吸収が不十分なまま大腸に移行してしまいます。 その結果、脂肪を乳化する働きをもつ胆汁酸が腸壁を刺激したり細菌が脂肪を分解するために、下痢や、腹痛などの原因になります。他の栄養素に比べて、脂肪そのものも腸管の刺激性が高いので、緩解期になってもできるだけ脂肪は制限したほうがいいでしょう。

● 低残渣食

本来、健康人ならば繊維を一日に20〜25g取らなければならないといわれています。繊維は、腸管の中の有害な物質を吸着したり、便通をよくしたり、また細菌によって分解された有用な物質を生成するなど、身体にとって重要な役割を果たしています。しかし、クローン病の人の繊維摂取は一日に2g程度に制限されています。これは繊維の作用が逆に腸管を刺激し、安静が保たれてないため炎症が回復しにくく、下痢の原因になるためです。しかし、2gではほとんど野菜を食べることができません。食事内容のバランスを考えて5g程度はよいのではと言われています。

● 乳糖を控える

ほとんどのクローン病の人たちは牛乳を飲むと下痢を起こします。これは、ウィルス感染や炎症性腸疾患、先天的な体質などで腸内に乳糖を分解する酵素が欠損してる場合があるからです。できるだけ牛乳、乳製品を控えたほうがよいようです。


注:このページは札幌厚生病院の入院患者向け資料より引用したものです。